次のデート、2週間以上先か。
AKさんとのデートは決まっているものの、当分先になっていた。
というのもこの時、父方のおばあちゃんが他界し、葬儀の準備などで直近のデートが難しくなっていたためだ。
少し脱線するが、僕が20歳になるまで毎年おばあちゃんの家に遊びに行っていた。
小学生の夏休みには、1週間くらいおばあちゃんの家に泊まったっけ。
僕はおばあちゃんの家に遊びに行くことが本当に大好きでたまらなかった。
そんなおばあちゃんが他界した事実は受け入れ難かったけど、最後は「今まで本当にありがとう」と笑顔でお別れしようと思った。
話を戻すけど、AKさんとのデートは2週間以上先。
このままLINEだけのやり取りになったら、声とか忘れそうだなと思っていた。
2月21日、僕は普段通りに仕事を終えなんとなくスマホを眺めていた。
そんな時だった。
AKさんから「もし良かったら電話しませんか」という連絡がきた。
女性から電話のお誘い。
僕は人生の中で、女性から電話のお誘いをもらったことがほとんどなかった。
僕は二つ返事で了承した。
しかもAKさんは会食終わりに電話をしてくれるとのこと。
嬉しすぎる。
電話できることになったので、お風呂に急いで入り、電話の準備をした。
そして電話の時間になった。
急な電話ということもあり、最初は5分間くらいの予定だったのだけれど、多分30分は話した。
話の途中で、一緒にやりたいことリストを作ろうという話も出た。
まだ付き合ってないのに、だ。
僕は今まで色々な異性と出会ってきたけど、ここまで素敵でもっと知りたいと思った異性はいなかった。
そして漠然とだけど、AKさんと付き合えたのなら。
毎日が充足感あふれる楽しいものになるんだろうなと思った。
明日僕からも電話の提案しよう。
そう密かに決めて眠りについた。
続く。